2020.07.21
COLUMN
人事評価における最大のポイントとは?
本人と評価者の信頼関係を構築すること
人を「正確に測る」ことはできない
人事評価のツールに決定打はありません。これで測れば間違いない、というモノサシはないのです。能力や価値貢献の認識は人の「主観」から逃れることはできません。
近年では「ノーレーティング」という言葉が流行しています。これはABCDといった評価の格付け(モノサシ)を手放そうという動きです。その分、一次評価者には日々のフィードバックが求められ、人事評価結果という根拠なしに処遇(賃金や昇格・降格や異動など)を決定する重責が背負わされているということでもあります。
本人の主体的な参画
一次評価者は主観という評価眼をピカピカに磨き続けるべきです。しかし一次評価者が差し出した片手だけでは握手はできません。本人(被評価者)も自分の成長と成果に責任を持ち、人事評価に主体的に参画すべきです。責任はそれぞれに均等にあります。
人事部門の役割
人事部門はなにをすれば良いのでしょうか?
透明性の担保、丁寧なフィードバックを行う仕掛け、評価者の育成に、都度のフォロー。人事評価制度にできること、人事部門にできることは沢山あります。可能な限り使いやすい道具を一次評価者や本人に渡すことが人事部門の役割です。
信頼関係は「見てくれている」ことから人事評価の公平感は本人と一次評価者や人事部門との信頼関係に左右されます。
私の経験上、自分の働きぶりを「ちゃんと見てくれている」人がいることは働く個人にとって本当に力になります。そしてそれはどんな偉い人、優秀な人であっても同じのようです。
次回からは「報酬」について、ご紹介していきます。