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2020.06.16 COLUMN

数字管理マネジメントの落とし穴!目標設定に必須な3ポイントとは?

今回は、2回にわたり「目標設定」の考え方についてまとめさせていただきます。人事評価期間に限らず参考にして日常から使いこなしていただければと思います。 

曖昧な目標設定では曖昧な成果しか生まない 

先日とある企業の総務課での6名による会議中に以下のようなシーンがありました。 

会議の議題は「1,000万円のコスト削減を実現する施策検討」でした。参加者からは様々な意見がでており、一見充実した会議に見えました。しかし、ここには大きな問題点が潜んでいました。それは、管理職から「目的共有」がされていないという点です。何のために「1,000万円のコスト削減」をするのか参加者は分かっていませんでした。そのため、出てくるアイディアは実現可能性が低いものが多くありました。さらには、出てきたアイディアをすべて実現できたとしても合計金額は700万円となり1,000万円に届かないという状態になっていました。結果として30分という時間の中で成果は何もありませんでした。この場合であれば、目的共有・会議のゴールの状態を行ったうえで参加者との間のズレを修正して行えばこのような状態は避けられたのではないでしょうか。 

 

これは、通常の年間目標設定においても同じことが言えます。 

皆さんは、効果的な目標設定が行えているでしょうか?管理職は部下の目標を具体的な実現可能な内容にして承認されていますか?部下は上司に具体的な内容で承認依頼をしているでしょうか。もし、疑問があれば以下を参考にしてください。 

 

目標設定に必要な3つの要素  

昨今、目標マネジメントの手法にはMBOやKPIを採用されている会社が多く、最近ではGoogleやメルカリが導入していることで有名となったOKRを導入しようとする会社も増えています。 

それらのどのマネジメント制度を採用していたとしても共通して採用できる見直し方法として、下記の3つの要素が漏れていないか・自社の目標マネジメントにおいてはどこでそれが設定されているか・各要素の繋がりのロジックは十分かという着眼点で目標設定の見直しを行ってみてください。 

目標設定に必要な3つの要素 

何のために(目的やミッションの位置づけ)

何を成し遂げたいか・どういう状態を築きたいか(定性的な目標、方針の位置づけ)

成し遂げたかどうかを確認する成果はなにか(定量的な目標、数値目標、ターゲットの位置づけ) 

設定に抜け漏れがある場合は、情報を補足することで今の目標マネジメントを改善することが可能です。  

目標マネジメントの手法によっては、目的として定義しているものが定性目標の位置づけとなっているなど位置付けが異なるケースもあるかと思いますが、重要なのはどこかにこの3つの要素が設定されているということです。目標マネジメントの仕組み自体を変更することは大がかりだという場合でも、まずは不足情報を補足することで改善してみてください。  

次回は、3つの要素を踏まえたうえで、具体的な目標に落としていくためのセオリーをお伝えします。