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2019.11.25 COLUMN

LINEで採用を完結する時代が来る?

「電話イップス」―2019年11月20日のNHK「クローズアップ現代+(プラス)」を見ていたら、こんな言葉が出てきました。

「電話イップス」とは、電話がかかってきたらつらいとか、電話のことを考えるだけで緊張してしまうといった状況だそうです。中には、電話対応があまりにも苦手で拙くて、「電話イップス」になり、そのまま会社を退職したという人もいるようです。そして、電話対応しなくていい職種に転職…。「まずは電話」と言われていた世代からすると、「そんな職場あるのかしら」と半ば信じられないような話ですが。

ひょっとしたら、これからの時代はLINEで採用を完結させるようになってくるのかもしれません。

パソコンも苦手な学生たち

電話が苦手ならパソコン(PC)でよいではないかという声も聞こえてきそうですが、どうもそうではないようです。弊社が運営する「就勝ゼミナール」の学生を見ていると、パソコンを苦手にしている学生は、思いのほか多いようです。

彼らは中高生時代から既にスマートフォンに慣れ親しんでいます。スマホは、いわばパソコンと携帯電話のいいとこ取りをしたツールで、メールやインターネットなど、たいていのことはこれ一台で済むようになってきています。パソコンを使う意義を見出だせないのは、無理はないでしょう。

実際、ある企業とのオンライン上(スカイプ、グーグルハングアウトなど)の面談に臨む学生は、設定に四苦八苦し、「就勝ゼミナール」のスタッフが設定したこともあります。

また、履歴書やエントリーシートの添削をLINEにそのまま入力して送ってきた学生もおりました。その学生に話を聞くと「だってパソコン重たいですから」とのこと。「そっちの方が時間かかるでしょうに」と言いたくなりますが…。まさに「親指族」ここに極まれりといったところで、時代の変化なのかもしれません。

その分、LINEの文章を打つのは、まさに目にも留まらぬ早業といったところで、驚くことしきりです。

そんな学生にとって慣れ親しんでいるLINEを使った新卒採用支援のツールが出てきました。

LINE上で応募から日程調整まで

このサービス、「LINE採用コネクト」というそうで、企業と学生がLINEのアカウント上でつながり、エントリーから会社説明会の日程調整や問い合わせ対応まで完結できるそうです。学生にとっては、わざわざその企業の採用ページまでアクセスすることなく、個別に送られてくるトーク画面で対応ができるので、煩わしさが減るでしょう。

一方、企業側にとっては、会社説明会の日程調整や出欠の管理ができるので、コスト削減につながるとか。学生に電話する手間を省きたい向きにとっては、よいかもしれません。

就活は「個」の時代?

LINEというのは、極めてパーソナルなツール。まさに「トーク」画面は、個別でのやりとりです。また、企業のアカウントを登録すると、「何かお問い合わせがあれば、トーク画面に入力してください」と出てくるので、自分の都合のいいタイミングでメッセージを発信することができます。そして、話しかけてくれるかのように、返信が返ってきます。

個別対応は手間がかかりますが、これだけLINEが発達し、個別指導の学習塾が駅前に林立している世の中です。採用活動は、いかに個別の対応を充実させるかというところになってきているのではないでしょうか。

LINEというツールを使う、使わないにしろ、どのようにして個別対応を充実させるか、そして応募学生の満足度を高めていくか。また機会を見つけて皆さまとともに考えていきたいと思います。

今週もお読みいただき、ありがとうございました。また来週お目にかかりましょう。