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2018.06.11 COLUMN

学生が就職先を決める4大ポイント

来年春(20194月)入社の採用活動が、佳境を迎えております。ほぼ採用活動を終了したという企業も多いかもしれません。昨今の人手不足を反映し、ことしの就職戦線も、学生優位の「売り手市場」となっており、企業による(優秀な)学生の争奪戦が激しさを増しているようです。

 内定を出した後は、企業と学生の立場が逆転する

学生優位の「売り手市場」ですから、複数の企業から内定をもらっているという学生は少なくありません。弊社が運営する「就勝ゼミナール」でも、そういう学生は多数います。「就勝ゼミナール」に在籍している学生の平均獲得内定者数は、2.18社です(2016年現在、弊社調べ)。内定を出す前は、企業が学生を選ぶ立場になっていましたが、内定を出した後は、学生が企業を選ぶということになります。つまり、立場が逆転し、主導権が学生に移るのです。

それでは、「売り手市場」の昨今において、貴社を就職先として選んでいただくには何が必要なのでしょうか。まずは、2018515日付の株式会社マイナビ「2019年卒学生就職モニター調査」からひも解いてまりましょう。

 《企業を選ぶときに、あなたが特に注目するポイント》

    自分が成長できる環境がある 38.9%

    社員の人間関係がよい 38.3%

    福利厚生制度が充実している 31.3%

    給与や賞与が高い 23.2%

    希望する勤務地で働ける 21.5%

    社会貢献度が高い 21.1%

    経営理念・企業理念に共感できる 20.2%

    企業経営が安定している 19.9%

    企業の成長性が見込める 15.9%

    社員が親身に対応してくれる 11.1%

2018515日付株式会社マイナビ「2019年卒学生就職モニター調査」より抜粋

この調査によると、「自己成長できる環境」、「人間関係」、「福利厚生」、「給与」といった項目が上位を占めています。昨今の「働き方改革」のせいでしょうか、「福利厚生」を重視する学生は、弊社の「就勝ゼミナール」でも多いように感じます。

九州の学生は、相対的に地元志向が強い?

先の調査は、全国調査によるものですが、弊社の地元・福岡の学生はどうなのでしょうか。複数内定をもらった「就勝ゼミナール」の学生の声を聞くと、以下のような声を多く聞きます。 

「ずっと育ってきた福岡が好きで、自宅から通いたいので、地元で働きたい」(西南学院大学人間科学部女子、IT系企業内定)

「福利厚生は重視する。そこだけ見ると、やはり中小よりも大手の方がいい」(西南学院大学経済学部男子、金融系内定)

「自分のやりたいことをできるかどうか。それが叶えられるなら、地元以外のところでも構わないが、できれば地元で働きたい」(九州産業大学男子・人材系企業内定)

「そんなに給料が高くなくてもいいので、転勤なしで安心して地元で働きたい」(福岡大学人文学部女子・メーカー系企業事務職内定)

「大手で働けるなら、東京や大阪でもいいけど、そうでなければ地元でいい」(福岡大学法学部男子・人材系内定)

「選考では、人事が親身になって対応してくれた。先輩訪問もさせてもらって、働くイメージが湧きましたし、対応の良さや社風の良さが、入社への決め手となりました」(西南学院大学法学部女子、化粧品通販系内定)

やはり、「地元で働きたい」という学生は多いようです。結婚・出産・育休のライフプランを真剣に考える女子学生に、その傾向が見られます。「自己成長したい」とバリバリ考えている向きは、案外少ないようです。

ここまでを総合すると、学生が就職先を決めるポイントは、4つに絞られるのではないかと思います。

「学生が就職先を決める4大ポイント」

    勤務地

    福利厚生

    やりたいことができるかどうか

    社風

いずれも、自社ホームページ、就職ナビサイト、会社説明会、実際の選考の枠組みの中だけでは、学生にとって情報量が不十分となってしまいます。学生の言い分としては、「企業からの情報が少ないから就職先として選びにくい」、「情報が少ないから働くイメージが湧かなくて、選びにくい」という感じなのではないでしょうか。

もちろん、応募する学生側に「自ら情報を取りに行く姿勢」を求めたいところですが、「ゆとり世代」「さとり世代」の学生は、なかなか自発的に動けない人も多いようです。

そこで、学生に内定を出した後でも、会社訪問や先輩訪問の機会を設け、歓迎するなどして、学生に貴社で働くイメージを持ってもらい、入社へとつなげていく取り組みが求められているのかもしれません。既にそうした取り組みを行っている企業も多いでしょうが、そこで大切なのは、学生の気持ちが固まるのを「待つ」姿勢ではないでしょうか。