いつまで一人で頑張り続けるのか!社員の当事者意識を高める3ステップとは?
Q 社員の当事者意識を高める方法とは?
A 経営者からの報連相
「ウチの社員は当事者意識がない」
これは本当に多くの企業の経営者からいただく相談です。
ここでいう「当事者意識」とは
仕事や会社の問題を自分事として捉えられるかどうかということではないでしょうか。
そしてこの「当事者意識」、どうしたら育てることができるのでしょうか?
●なぜ、「当事者意識」が育たないのか?
経営者であれば、自分の会社や自社の社員を守るために
会社で起こっている問題に対してまさに自分事で取り組みます。
しかし、多くの社員はそのようにはなりません。
この違いは何でしょうか?
それは会社全体の現状に対する「情報量」です。
多くの社員は自分に関わる部門、もしくは自分自身のことしか知りません。
知らないことに対して「当事者意識」を持てと言われても、
それは、難しいのではないでしょうか。
例えば今日も日本のどこかで知らない企業が倒産の危機に陥ってるとします。
当事者からしたら人生がかかっている大問題ですよね!
それでも、赤の他人である我々にとっては問題にはなりません。
「気の毒だよね~」
せいぜい、これくらいでしょう。
一方で、それが親戚や友人の会社であったらどうでしょうか?
すぐにでも連絡して、自分にできることであれば何でもしてあげよう!
そうした気持ちになるのではないでしょうか。
これが「当事者意識」ではないでしょうか?
そのように気持ちが変化したのは親戚や友人の会社のことを知っているからです。もしかしたら、その方の努力や苦労も知っているかもしれません。
人は自分の知らないことには興味を持てません。
つまり、自社についての情報が不足している状態では
「当事者意識」を持つことは不可能です。
●「当事者意識」に必要な情報とは?
社員の「当事者意識」を醸成するために必要な情報は大きく3つ。
①会社の過去の情報(創業ストーリーや想い)
→どのような経緯で設立されたのか?
→どのような紆余曲折を経験してきたのか?
→どのような価値観や考え方を大切にしてきたのか?
②会社の現在の情報(業績や取り組み)
→現在の業績はどうなのか?
→何をしようとしているのか?
→いったい何が問題なのか?
③会社の未来の情報(夢や目標)
→どのような会社にしていこうとしているのか?
→どのような課題が待ち受けているのか?
→どのように解決していこうとしているのか?
これらの①~③です。
これをまずは経営者が言語化することが大切です!
自分自身が言葉にできなければ、相手に伝えることはできません。
●「当事者意識」を高める3ステップ
「報告」
→まずは①~③の情報を社員の方々に示すことです
「連絡」
→次に②~③について進捗を共有することです
「相談」
→その上で問題や課題の解決策を相談することです
この中でも特に「相談」が重要だと考えています。
「現状はこうなっている。次にどうしたら良いと思うか?」
「この先、こうした課題がある。どう解決していこうか?」
質問されることで人は考え始めます。
初めは期待していたような答えは出てこないかもしれません。
いや、むしろ出てこないことの方が多いでしょう。
それでも自分の頭で考える経験をさせることです。
何度も尋ねられるうちに人間の脳は無意識に答えを探すために働き続けるんです。
【経営者からの報連相】を継続することで
自社の現状や未来への課題に対して社員が「当事者意識」を持つようになります。すると社員が自ら考えて行動する職場になっていきますよ!