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2020.06.19 COLUMN

大切なのは「才能」よりも「やり抜く力」

「才能」よりも「やり抜く力」

みなさんは、「GRIT」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。この言葉は、ペンシルバニア大学の研究によると、「やり抜く力」であると定義されています。そして、やり抜く力(GRIT)が高い人は「成功している人が多い」うえ、このGRITはもともとの能力やIQとは必ずしも相関していないと言われています。つまり、才能があってもやり抜く力がないせいで、成功できない人は大勢いる。逆に才能はなくても、やり抜く力があれば粘り強く情熱を持って成し遂げ、成功することができると言えます。

また、シカゴ大学の研究によると、認知能力(数がわかる、字が書ける等、IQなどで測れる力)の向上は子供の学齢が上がるにつれて減少する一方、非認知能力(目標に向かって頑張る力、他の人とうまく関わる力、感情をコントロールする力)の向上は学齢と無関係で、成人後まで可鍛性がある。また、非認知能力は認知能力を向上させるが、その逆は観察されないと言われています。

つまり、

物事を成し遂げるには「やり抜く力」が重要であり、そのやり抜く力は高められるということです。

外部環境と社内で求められる人材の要件の変化

昨今の外部環境の変化により大なり小なり、組織内での求められる人材像は変化してきているのではないでしょうか。そして、その影響は新規の採用要件にも変化を及ぼしてきます。例えば、以下のような例が考えられるのではないでしょうか。

『予測不能な環境でもフレキシブルな働き方に耐えられる』『自ら相手に働きかけることができる』『決めたことをやり抜くことができる』

これらの要件に当てはまる人材を採用したとしてもいきなり高いパフォーマンスが出るわけではありません。高いパフォーマンスを出すためには、支援者が必要になります。それが、「管理職」です。

適切な目標設定とやり切らせるマネジメント

これからの時代に管理職に求められる要件として従来より厳しさを増すのが「やり切らせる」ということです。しかし、口で言っても人の行動には限界があります。そのために「納得感があり、明確で、正しい危機感を持てる目標設定」をする必要があります。そのためには、管理職自身が適切な目標設定を考えられる知識を持ち合わせる必要があります。現在の日本社会では「感覚での目標設定」をされている管理職の方が多くいらっしゃいます。「曖昧な目標」では「曖昧な行動」しか生まず「曖昧な結果」しか得られません。いくら良い人材を採用しても宝の持ち腐れになってしまいます。

ぜひ、「目標設定」について改めて社内で学び直しをする機会を設けて、やり抜く組織を作りながら、この変化の波を乗り越えていきましょう。