コラム / ブログ
COLUMN & BLOG

2018.07.23 COLUMN

「短期インターンシップ」は、「同行体験型」で学生の満足度アップを!

猛暑日が続いていますね…。採用担当者の皆様にとっての暑い夏はこれからなのに、7月の時点でこの暑さだと、私どももさすがに夏バテ気味になってしまいます。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。こまめに水分を摂るなどして、熱中症にはお互い気をつけてまいりましょう。

前回のコラムでは、「1dayインターシップ」プログラムについて見てきました。今回は、「短期インターンシップ」プログラムについて見ていくことにいたしましょう。

その前に、前回のコラムでも書いたこの質問からさせてください。

「そもそも、御社がインターンシップを実施する目的は何ですか?」

この問いに対する答えを準備することから、すべてがはじまります。答えがちがえば、インターンシッププログラムの内容も、企業によって異なってきます。

まずは、ことばの定義から整理しておきましょう。

文中における「短期インターンシップ」は、3日間~1週間程度で実施されるものと定義いたします。

1日のみのインターシップも、こちらに含めてもよさそうですが、2017年卒採用を境に、1日のみのインターンシップを実施する企業が増えており、「1dayインターンシップ」として区別されることが多くなってきました。したがって、当コラムでも区別して使用することといたします。なお、「1dayインターンシップ」については、前回のコラムもご覧ください。

3日間までのインターンシップは、学生にとって参加しやすい

株式会社マイナビが発表した「2017年度マイナビ大学生インターンシップ調査」によると、学生が参加しやすいと思うインターンシップの期間は、「1日」が50.0%でトップ。次いで、「2~3日」が36.8%となっています。実に9割近い学生が、1日~3日間のインターンシップだと参加しやすく感じるということがいえると思います。インターンシップが選考に結びついている昨今、学生としては、日程さえ合えば多くの企業のインターンシップに参加して、チャンスをつかもうと考えているのでしょう。

もちろん、1日~3日という期間だと、勉学、部活・サークル活動、アルバイトとの両立がしやすくなり、学生が参加しやすいと感じているかもしれません。株式会社ディスコの「2019年卒特別調査 インターンシップに関する調査」によれば、インターンシップ先を探す際に重視した点で「学業に支障が出ないこと(両立できること)」と回答した学生は、76.7%に上ったことがわかりました。実際、弊社が運営する「就勝ゼミナール」の中でも、それらの両立に気を揉む学生はそれなりにいました。ここで学生の声を紹介しましょう。

「さすがに2週間程度のインターンシップだと、学業との両立に苦労しました。『最初からわかっていることでしょう』と言われそうですが、行きたい企業のインターンシップでしたし、選考に結び付くケースもあると聞いたので…」(福岡大学・人材会社内定女子)

では、どのようなインターンシッププログラムだと学生の満足度が高まり、貴社への応募意欲を醸成できるのでしょうか。

「同行体験型」で成長を実感できると満足度が高い

3日間~1週間程度の「短期インターンシップ」だと、1日限りの「1dayインターシップ」よりも時間が多い分、いろいろなことができそうです。そうすると、参加する学生も「時間が多い分、何かいろいろなことを体験させてくれるのではないか」と期待してやってくるのではないかと考えられます。

株式会社ディスコの調査によれば、インターンシップ先を探す際に重視した点で「実践的な仕事を経験できること」と回答した学生は、実に67.6%に上っています。また、株式会社マイナビの「2020年卒 マイナビ大学生インターンシップ前の意識調査」によれば」、興味あるインターンシッププログラムの上位に「現場の社員に交じって業務を体験する『同行体験型』」と答えた学生は、64.2%に上ったそうです。このことから、実務を体験できると、学生のニーズを満たすことができ、学生の応募意欲を高めることにつながると考えられます。

実際、このような「同行体験型」のインターシップに参加した学生は、口をそろえて「よかった」と話しているようです。弊社の「就勝ゼミナール」に通っている学生の声を紹介しましょう。

「某大手損害保険会社のインターンシップに参加しました。新たなリスクを想定した保険商品をつくるところに参加ができて、とてもよかったと思います。働くイメージが湧いて、この会社を受けてみようと思いました」(西南学院大学・IT系企業内定男子)

「取引先への営業に同行させてもらいました。予想以上にスリリングな現場で、『入社したらやれるかな?』という不安があったのですが、逆に自分に何が足りないのか、ギャップを認識できる場になったので、それはそれでよかったと思います」(山口大学・地銀内定男子)

このように、リアルな現場を見せたり、体験してもらうことで、学生にとっては働くイメージが湧きますし、逆に採用におけるミスマッチも防げるのではないかと思います。もちろん、どこまで見せるかという難しい部分もあるかもしれませんが、楽しい部分も大変な部分も知ってもらうことが、企業と学生の両者にとってプラスに働く可能性は高いといえるでしょう。

さらに、社員からの個別フィードバックが、学生の満足度を高めて、応募意欲を醸成することにつながってくるようです。再び「就勝ゼミナール」の学生の声を紹介しましょう。

社員からの個別フィードバックが、さらに満足度を高める

「もともと志望度の高い、第一志望群の会社だったのですが、グループワークを終えた後に、社員の方から個別でフィードバックをもらえてうれしかったです。もちろん、厳しいことも言われましたが、次につながる何かになりました。この会社を受けてみたくなりました」(福岡大学・教育系企業内定男子)

「とてもハードなインターンシップだったのですが、若手社員の方が個別にフォローしてくれたので、安心して参加することができました。アドバイスのひとつひとつが具体的かつ的確で、自分がこれから何をすべきかがわかりました。気合が入りましたね」(九州大学・エネルギー系企業内定男子)

このように、学生はインターンシップを通じて「次につながる何か」を求めている傾向が見られます。「短期インターンシップ」でも、学生にしっかり向き合ってあげて、実際に第一線で働いている(年齢の近い若手)社員からのフィードバックやアドバイスがあると、学生のインターシップへの参加満足度が高まり、応募意欲を醸成することにもつながっていくのではないでしょうか。

次回以降は、インターシップにおけるプログラムやワークの事例なども、紹介していきたいと思います。