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2022.04.25 COLUMN

「サーベイやりっぱなし病」は「サーベイ無気力症候群」と「職場ブラックボックス病」を併発する!?

「変化を生み出さないサーベイフィードバック」なら、いっそ、やらない方がいい

昨今の経済環境の変化から人的資本へのアプローチも多様化しており、その1つの取り組みが「サーベイ」による社内状況の定量化と公表と言われています。

ただ、多くの企業で見受けられるのが知り合いの社長もやっているから「うちもとりあえずやっとくか病」から始まる「サーベイやりっぱなし病」の併発です。

「変化を生み出さないサーベイフィードバック」なら、いっそ、やらない方がマシと私たちは考えています。

なぜなら「変化を生み出すためには、経営者、マネジャー間、ないしは職場内にメンバーなど、様々な場所で「サーベイ結果に関する対話」を行う必要があると考えているからです。

まことに残念なことに、多くの企業では、サーベイが「実施されるだけ」になっており、現場の変化、仕事の変化に結び付けられていない事例も、まま、あるようです。

サーベイ結果が「経営者」だけに報告されて終わる

サーベイ結果が「あとは勝手にみといてね」というかたちで、管理職だけが、やろうと思えば、閲覧可能な状態にしかならない

サーベイ結果が人事部内で回覧可能にしかなっていない

といったケースは、これに該当します。つまり、現場や仕事のもっとも遠いところでしか、結果が共有されていないので、現場に変化がもたらされない状況が生まれているということです。

この状況は「サーベイやりっぱなし病」とでも形容できる状況です。いったん、サーベイやりっぱなし病に罹患してしまうと、サーベイ結果が現場にかえらず、関係者間での対話を促せないばかりか、かつ、現場の変化に結び付けられない状態が生まれます。

さらに問題は、こうした状態、すなわち「サーベイやりっぱなし病」を放置しておくと、現場でさらに深刻な合併症を生み出してしまうということです。

そのひとつが「サーベイ無気力症候群」です。
どんなに時間をかけても、どんなに真面目にサーベイに答えても、現場や仕事に何の変化も生み出せていないとき、現場のメンバーは、やがて「無気力」を学習しはじめます。つまりは「学習性無気力」の状態に置かれてしまうのです。

「学習性無気力」の状態に陥った現場のメンバーは、もう二度と、サーベイには真面目には答えようとしません。だって、答えても、何をしても、自分の仕事も現場も変わらないんだから。

そうなると、誰もサーベイに真面目に答えませんので、おそらくサーベイという手段で「現場で起こっていること」を経営が把握しようとしても、それが不可能になります。それが、さらに深刻な病である「職場ブラックボックス症候群」です。

このように、サーベイやりっぱなし病は「サーベイ無気力症候群」や「職場ブラックボックス病」というさらに重篤な病と合併し、深刻な被害を組織にもたらします。

「変化を生み出さないサーベイフィードバック」なら、いっそ、やらないで、仕事に専念した方が、よっぽど儲かります。

また、最近、にわかに流行している病気に、人事や経営者が「現場がわからない」ので「のぞき見趣味」で、サーベイを安易に行ってしまい、それをフィードバックしない病を、「サーベイのぞき見症候群」といったりもします。
あるいは、こんな病気もあります。「最近、組織調査が流行だし、競合他社もやっている」から「うちもとりあえずやっとおくか」というかたちで、組織調査に手をだす安易な病を「うちもとりあえずやっとくか病」といいます。

こうした症候群や病気に罹患することをまずは避け、必ず、やるのであればフィードバックを行うことが重要です。

ちなみに・・・もしこれらの病気にかかっているかどうかを知りたければ、下記の質問項目1問をサーベイに入れてみて、現場の皆さんに答えてもらってください。

Q. 前回行った組織調査の結果は現場で活かされ、「変化」が生み出していた

この項目に対して、ネガティブな回答が増えるようであれば、かなり要注意です。

あなたの会社の経営者・人事部は「サーベイのぞき見症候群」「うちもとりあえずやっとくか病」に罹患していませんか?

あなたの会社は「サーベイやりっぱなし病」にかかっていませんか?

あなたの会社は「サーベイ無気力病」と「職場ブラックボックス症候群」の合併症に苦しんでいませんか?

サーベイしたなら、フィードバックを是非しましょう!