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2022.04.25 COLUMN

リーダーや管理職は「新たなビジョン」を提示してはいけない!?

リーダーや管理職は「新たなビジョン」を提示してはいけない!?

あなたがリーダーや管理職として、新たな職場やチームを率いようとするとき、既存のメンバーの中から、こんな声があがることがあります。

これからの「ビジョン」を示して欲しい!

これからどうしていいかの「ビジョン」が見えない

一般に、リーダーや管理職にとって「ビジョン」とは避けてとおれぬもの。これをメンバーに提示して共感をえて、信頼を獲得することが、チームや職場を前に進める源泉になるものと思います。

しかし、ここには注意が必要です。

一般に、メンバーというものは「ビジョンを提示して欲しい」というとき、「隠れた条件」を「暗」にリーダーに要求していることが多いものです。

その条件とはなにか?

それは「自分たちの、これまでの過去に、リスペクトをせよ」というものです。

リーダーや管理職は、新たにビジョンを示すのだから、これまでを否定するもの、ないしは、否定とまでは言わなくても、これまでをズラして、まったく新しい職場やチームの将来像を構想したくなるものです。

しかし、リーダーや管理職よりも、古くから、そこにいるメンバーは、「単に、新しいもの」を要求しているわけではありません。

彼らが要求しがちなのは「自分たちの、これまでの過去に、リスペクトを示した、新たなもの」であることが多いものです。

ここにこそ、ビジョン提示を行うときに、リーダーや管理職が陥るジレンマがあります

新たなものを構想せよ!と言われたことを真に受けて、

新たなものを構想してはいけないのです。

求められているのはこれまでにリスペクトした、新たなもの」です。おお、この矛盾に満ちたもの。

このジレンマをとくコツは、ほかにも様々なものがありましょうけれども「時間差を設ける」というのも手かもしれません。

最初のうちは「これまでにリスペクトした、新たなビジョン」でなんとかお茶を濁しておく。

そのうえでメンバーの信頼をかちえたあとで「本当に新たなビジョン」を提示するなどのことも一計かもしれません。

あなたは「ビジョン提示」にまつわるジレンマにハマッていませんか?

あなたのビジョンは、これまでの過去にリスペクトをはらっていますか?