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2020.11.09 COLUMN

「やり抜く力」を部下に持たせる4つのポイントとは

「やり抜く力」を部下に持たせる4つのポイント

ビジネスやスポーツ分野において、「やり抜く力」が改めて重視されています。「やり抜く力」とは、目標に対して情熱を持ってひたむきに取り組み、困難や挫折を味わってもあきらめずに努力し続ける粘り強さのことを指します。

「グリッド(やり抜く力)研究の第一人者」として知られる米ペンシルベニア大学心理学部のアンジェラ・ダックワース教授は、たくさんの成功者と呼ばれる人々にインタビューし、研究した結果、人がそれぞれの分野で成功し、偉業を達成するには、才能やIQよりも「やり抜く力」が重要であるということを科学的に突き止めました。

「やり抜く力」を伸ばすには何をすればいいのか?その方法の一部をご紹介します。

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自ら「やり抜く力」を伸ばすには、4つのステップが重要

ダックワース教授は、「やり抜く力を強くするための4つのステップ」を紹介しています。これらは、成功者である「やり抜く力の達人」たちに共通する特徴になります。

1.「興味」

自分のやっていることを心から楽しんでこそ「情熱」が生まれる。インタビュー対象者はいずれも、目標に向かって努力することに喜びや意義を感じていました。だからこそ彼らは尽きぬ興味と子どものような好奇心を持って「この仕事が大好きだ」と言うそうです。

まだ「これだ」と思うものが見つかっていない部下がいる方は、次の質問を部下に問いかけることで、取り組むべきことを「発見」できる可能性があります。

「私はどんなことを考えるのが好きだろう?」
「いつの間にか考えているのはどんなこと?」
「私が本当に大切に思っているのはどんなこと?」
「私にとって最も重要なこととは?」
「何をしているときが一番楽しい?」
「これだけは耐えられないと思うことは?」

まずは好き嫌いをはっきりさせて、とりあえずいいと思ったことをやらせてみましょう。うまくいかなかったら取り消してもいい。その過程で、部下にとって最重要なものはこれだと確信できるときが、いつか必ずやって来ます。

2.「練習」

「粘り強さ」の一つの表れは「昨日よりも上手になるように」と日々の努力を怠らないことです。だから、一つの分野に深く興味を持ったら、脇目も振らずに打ち込んで、自分のスキルを上回る目標を設定してはそれをクリアする「練習」に励む必要があります。

ただ、やみくもに練習を重ねるのではなく、明確な目標を設定したうえで自分の弱点を認識し、それを克服するための努力を日々繰り返す「意図的な練習」をすることが重要です。そして時間の長さよりも「どう練習するか」がカギです。

なお、「やり抜く力のエキスパート」たちは、次の3つの流れで練習を行っています。

・ある1点に的を絞って、ストレッチ目標(高めの目標)を設定する
・しっかりと集中して、努力を惜しまずに、ストレッチ目標の達成を目指す
・改善すべき点がわかった後は、うまくできるまで何度も繰り返し練習する

3.「目的」

自分が取り組んでいる仕事は重要だと確信してこそ、「情熱」が実を結びます。目的意識を感じないものに興味を持ち続けるのは難しいです。だからこそ、自分の仕事は個人的に面白いというだけではなく、「他の人々のためにも役立つ」と思えることが必要です。

「目的」を持つためには、「ロールモデルとなる人からインスピレーションをもらう」のが効果的です。

「もっといい人間になりたい」と思わせてくれるような生き方をしている人はだれかと考え、そう思う理由を分析してみてください。そして、「この人のようになりたい」と具体的に考えることが目的の発見・明確化につながります。

4.「希望」

希望は困難に立ち向かうための「粘り強さ」の源でもあります。希望は、最初の一歩を踏みだしてからやり遂げるまで、あらゆる場面に関わるものであり、ときに困難にぶつかり不安になっても、ひたすら自分の道を歩み続けるために必要不可欠のものです。

「希望」の持ち方を学びたい人は、次のステップを試してみてはいかがでしょうか。

・成長思考を持つ
=人は変われる、成長できると信じて一生懸命努力すれば、自分の能力をもっと飛ばすことが可能だと考える

・楽観的に考える
=意識して悲観的な考え方を止め、物事を楽観的に捉え、考えるトレーニングをする

・結果、逆境でも粘り強く頑張れる

いかがでしょうか。

昨今の外部環境の変化により以前にも増して「やり抜く力」を持った人材が

組織に必要不可欠になっています。

ぜひ、ご自身や部下のマネジメントにお役立ていただければと思います。