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2019.11.05 COLUMN

学生の印象に残すために、ブランドスローガンを発信する

そろそろ衣替え…と思ったら、11月は夏日の一歩手前の陽気でスタート。かと思ったら、最低気温が一桁台と気温のアップダウンが激しい季節になってきました。これから冬季インターンシップを迎える採用担当者の皆さま、お互い体調管理に気をつけてまいりましょう。

ほとんどの企業に、企業理念や経営ビジョンがあります。これらは企業の価値観や方向性を示したもので、学生にとっては「この会社は何を大切にしているか」「自分の文化に合っているか」を判断するひとつの材料となります。私どもの「就勝ゼミナール」に通う学生にも、「長く働き続けるには、企業理念や経営ビジョンに共感できるかどうかが大切」ということを伝えています。

ただ、学生たちの声を聞くと「企業理念は似たようなものが多くて、今ひとつピンとこない」「どうちがうのでしょう?」というものが多くありました。学生の印象に残らなければ、この「売り手市場」の時代、採用に結びつきにくいかもしれません。そこで、今回のコラムは、学生の印象に残すために、ブランドスローガンをつくってみては、というお話です。

ここでいうブランドスローガンとは、企業の思いや何をしているかを一言で示したものといたします。コーポレートメッセージもここに含みます。

テレビCMが参考になる

日経BP社が2015年7月1日〜5日で、調査モニターに「あなたがこれまで見聞きしたことのある企業メッセージの中で、最も印象に残っているメッセージを一つ教えてください」というアンケートを実施しました。その結果は以下のとおりです。

どれも一度テレビCMで見聞きしていたものばかりですね。テレビCMというのは、15秒、30秒という短い時間の中でいかにして消費者に覚えてもらうか、印象に残してもらうかということに腐心してつくられています。皆さんの中にも印象に残っているものがひとつくらいあるのではないでしょうか。

採用の視点でいうと、「ココロも満タンに」(コスモ石油)、「For Beautiful Human Life」(カネボウ化粧品)、「地図に残る仕事。」(大成建設)などが、「ああ、こういう仕事やっているんだな」となってわかりやすいかもしれません。

これは個人的な印象にもなりますが、英語よりも日本語の方が、母国語であるがゆえに印象に残っているような気がしております。

英語よりも日本語の方が印象に残りやすい?

たしかに英語のものでも覚えやすいものもあるでしょうが、どうもしっくりこないと感じるのは私だけでしょうか。先に挙げたものの中でいくと、「ココロも満タンに」(コスモ石油)、「お口の恋人」(ロッテ)、「お、値段以上。」(ニトリ)などは、CMで歌のような感じになっているので、思わず口ずさんでしまうものもあります。母国語なので、思いがより伝えやすいというのも手伝っているでしょう。

ちなみに、私の好きなブランドスローガンは、関東の大手私鉄である京急電鉄の「安心をを羽ばたく力に」です。趣味の鉄道関連で恐縮ですが、京急電鉄は、安全輸送に独特の哲学を持ち、関東の鉄道会社でも安定した運行技術に定評があります。また、東京都心の品川や横浜エリアから羽田空港へのアクセスにも力を入れており、”羽ばたく力”というのが、「空港へのアクセスにも力を入れている」ということをイメージできます。

▲羽田空港へ向かう京浜急行の電車です(2013.5.17 京急蒲田駅にて撮影)

このように、ブランドスローガンは、人々の印象に残すことができます。是非、学生の印象に残るようなものを作ってみて、採用ホームページやパンフレットなどに掲載してみてはいかがでしょうか。それは、自社の魅力を再発見することにもつながるかもしれません。

今週もお読みいただき、ありがとうございました。また来週、お目にかかりましょう。