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2021.12.15 COLUMN

「ネガティブ発言が組織に悪い」本当の理由

人(脳)は、直前得た情報に意思決定が無意識に引っ張られる。

これは、『プライミング効果』と呼ばれます。

簡単に言えば、子供のころによくやった
ピザと10回言った後に、「ヒジ」を指して「これは?」
と聞かれると「ヒザ!」と言ってしまう例の現象です。

これは、2002年にノーベル経済学賞を受賞した
心理学者ダニエル・カーネマンが、
著書『ファスト&スロー』で紹介し、有名になった理論です。

色んな心理学者がこちらを研究して、
脳は直前に与えた情報で、無意識に意思決定を行ってしまう
という実験結果を出しています。

よくこれを使って「知らないうちに買っていた!」
を実現しようとする、マーケティング技術が
ちまたではあふれています。

朝礼は、「ポジティブ」な内容だけを共有する。

実は、これは社内でも大きな影響を及ぼしています。

もし、社内の人間関係が悪いと、
脳は、自然とマイナス面に引っ張られてしまい、
「協力しづらい」という先入観が働きます。

もし、社内にネガティブな発言が多いと、
無意識のうちに「目標達成は難しい」
という意思決定が働きます。

この論の怖いところは、

『無意識に』

ということです。

「社風が大事」「ポジティブな職場が良い」
とよく言われますが、

その理由は“なんとなく”ではなく、
こういった脳科学によって論証されていることなんです。

ただ、いきなり社風を変えることは難しいものです。

まずは、朝礼などの始業のタイミングで、
クレーム共有などではなく、

お客様のお喜びの声や会社のビジョンなど、
ポジティブな内容を共有することからスタートすると、

自然と組織は前向きな方向に行きやすくなります。

ちなみに、今は毎朝のニュースがコロナや政治による
マイナスな情報が多いので、
そんな情報は、前日の夜までに入れておいて、

朝はポジティブな記事を読む
だけでも行動は変わると思います。