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2020.12.23 COLUMN

仕事をしない人の心理と共通する特徴とは?

あなたの職場で仕事をしない人はいませんか。仕事をしない人は、どの職場にも必ずいるものです。なぜその人は仕事をしないのでしょうか?そしてそうした人に巻き込まれた時はどうすれば良いのでしょうか?

今回の記事では「仕事をしない人」にスポットを当てて、「仕事をしない人が及ぼす悪影響」「仕事をしない人への対処法」などを幅広く解説していきます。

 

仕事をしない人とは

 

まずは仕事をしない人について簡単に見ていきます。「職場には必ず仕事をしない人がいる」というトピックから確認し、「仕事をしない人」と「仕事ができない人」の違いを眺めていきましょう。

 

職場には必ず仕事をしない人がいる

あなたの職場を想像してみると、おそらく1人は仕事をしない人がいるのではないかと思います。実は組織というものは、一部の人が頑張れば何とか回るような構造になっています。「パレートの法則」や「働きアリの法則」をご存知でしょうか?

パレートの法則はイタリアの経済学者のパレードが発見した法則であり、「全体の数値の大部分は、それを構成する一部の要素が生み出している」というものです。例えば「売上高の80%は、顧客全体のうちの20%が生み出している」というように使います。

働きアリの法則も、パレートの法則と似たようなもので、262の法則とも呼ばれます。要するに2割が真面目に働き、6割が通常のパフォーマンスを発揮し、最後の2割がまったく仕事をしないと言うものです。実は「食料の8割を持ってくるのが、2割の真面目な働きアリ」なのです。

ここで面白いのが、この2割の真面目な働きアリだけを集めてみても、「2割だけが真面目に働き、6割が通常のパフォーマンスを発揮し、最後の2割が全く仕事をしない」という図式は変わらないままなのです。パレートの法則や、働きアリの法則は、組織というものを考える上で役に立つものでしょう。

 

仕事をしない人と仕事ができない人は違う

「仕事をしない人」と「仕事ができない人」は、なんとなく混同されがちですが、実はまったく違うものです。仕事ができない人は、モチベーション以前の問題に、そもそも技術的なものが不足している場合が多いです。それは「まだ技術を習得していないから」という可能性もありますし、そもそもその業務をこなすための資質が不足している場合もあります。もちろん精神的・性格的な問題で仕事ができないという人もおり、その事情は多種多様と言えるでしょう。

対して仕事をしない人は、人間的な問題を抱えている場合が多く、「業務を遂行する能力があるのにもかかわらずそれをしないというケースがよく見られます。詳しくは「仕事をしない人の特徴」でも触れていきますが、協調性がなく自分勝手であったり、マナーをしっかりと守ることができなかったりなど、技術的というよりは「精神的未熟さ」から来るパターンが多いでしょう。

 

仕事をしない人が及ぼす悪影響とは

 

それでは次に仕事をしない人が及ぼす悪影響について簡単に見ていきましょう。具体的には「周りのモチベーションが低下する」「社内の雰囲気が悪くなる」「仕事をしない人の分、誰かに仕事のしわ寄せが来る」の3点です。

 

周りのモチベーションが低下する

まず重大な悪影響として考えられるのが周りのモチベーションが低下するということです。仕事をしない人を見ていて良い気持ちになる人はいません。特に「自分はこんなに仕事をしていてあいつはまったくやっていないのに、あいつと給料同じだなんて…」と考えてしまうと、その社員のモチベーションは地に落ちてしまいます。

このようにモチベーションの低下の連鎖が起きていき、社内全体のパフォーマンスが悪化します。

 

社内の雰囲気が悪くなる

仕事をしない人がいることによって、周りのモチベーションが低下していき、みんながイライラするようになります。仕事をしない人に怒る人もいるでしょう。そのようにして「社内の雰囲気がだんだんと悪くなっていく」というのも、大きな悪影響の1つとして数えられるでしょう。

 

仕事をしない人の分、誰かに仕事のしわ寄せが来る

仕事をしない人がいるとなると、その分の仕事を誰かがこなさなければいけません。そのようにして優秀な社員にしわ寄せが行くことも問題でしょう。実はこれこそが皮肉にも「働きアリの法則」や「パレートの法則」を成り立たせている理由で、優秀な社員が仕事をしない人の分の仕事もこなすことによって、組織がしっかりと回っていくのです。

仕事をしない人への対処法と気持ちの切り替え方

 

それでは最後に仕事をしない人への対処法と気持ちの切り替え方について見ていきましょう。

 

お願いされた仕事を断る

まず有効な対処法としてよく挙げられるのが、仕事をしない人から頼まれた仕事を断ると言うことです。仕事をしない人は自分がやらなくても誰かがやってくれるだろうと言う甘えがあります。

そして自分が誰かに仕事をお願いし、それが断られなければ、「面倒くさくなったらあの人に任せてしまえば良い」と判断します。そうした甘えを断ち切るためにも、まずはお願いされた仕事をしっかりと断り、自分でやらせるようにしましょう。

 

今までとは違う仕事を相手に与える

次に見ていくのは仕事の振り方に関するトピックです。簡単に言うと、今までとは違う仕事を相手に与えてみるということです。仕事をしない人はモチベーションの管理ができず、それを外部に頼っている状態といえます。

もちろんこうしたことはすべて自分ですべきなのですが、まずはためしに与える仕事を変えてみて、相手の反応を見ていきましょう。案外仕事が変わると、やる気を出してタスクに取り掛かってくれる場合もあります。

 

上司に相談して注意してもらう

仕事をしない人は、同僚の前でそう振る舞うだけで、上司にはペコペコしている場合もあります。そこでしっかりと上司に相談して、上司の方から注意をしてもらうというのも有効な対処法になるでしょう。

もちろん上司が仕事をしない人だった場合は、この方法はまったくの無意味になるのですが、もし同僚で仕事をしない人がいれば、上司を介して対処をすることを考えてみましょう。

 

仕事をしない人とは関わらないように距離を取る

さて、次に見ていくのはこれまでとは少し違ったアプローチになります。要するに「仕事をしない人とまったく関わらないようにし、距離を取る」ということです。もちろんこれは仕事をしない人への指導がないので、組織の観点で見れば根本的解決にはならないのですが、個人的な解決にはなります。

仕事をしない人と距離を取ることによって、仕事をお願いされることもなくなり、自分のするべきことに一点集中することができます。

 

無視して自分の仕事に集中する

これは前の「仕事をしない人とは関わらないように距離を取る」と若干重複する内容ではありますが、「仕事をしない人の存在を完全に無視して自分の仕事だけに集中する」のも有効です。

 

仕事をしない人のおかげで自分の評価が上がっていると考えるようにする

次に見ていくのは「仕事をしない人に対する実質的な対処」というよりは、「メンタルの保ち方」になります。どういうことかというと「仕事をしない人のおかげで自分の評価が上がっている」と考えるということです。

まともな人事評価システムがある会社では、仕事をしない人を評価するような事はありません。そうなれば相対的に自分の評価が上がっていることになります。「ここで自分の評価が上がっているのは仕事をしない人のおかげ」と考えることによって、「仕事をしない迷惑な存在」を「むしろ感謝すべき存在」として捉えることができるようになります。

 

相手のことが気にならなくなる位、楽しいことを見つける

次に見ていくのもメンタルの保ち方になりますが、相手のことが全く気にならなくなる位に楽しいことを見つけると言う手法もあります。結局仕事をしない人が気になってしまうのは、自分の生活にも余裕がないからです。

仕事をしない人がいたとしても、まったく気にならなくなるくらい生活に楽しいことがあれば、そういう人を見かけたとしても苦にならなくなります。もちろん生活の軸は仕事ではありますが、趣味を充実させるなど、プライベートで楽しいことをたくさん見つけていきましょう。

 

仕事をしない人への対処法を知っておこう

 

人を変えることはとても難しいです。仕事をしない人に対してどんなに誠実に働きかけても、相手の性格はそう簡単には変わりません。仕事をしない人に対して行動することも大事ですが、自分自身のメンタルの保ち方を工夫してみるのもまた重要です。

あなたはしっかりと仕事をしているのですから、仕事をしない人を気にかける必要はありません。自分の仕事が楽しみなことに集中して、仕事をしない人を「むしろ自分の評価を上げてくれるありがたい存在」と捉えられるようになると良いでしょう。