2020.07.28
COLUMN
働きがいと業績は本当に関係があるのか?
Q:働きがいと業績は本当に関係があるのか?
A:働きがいのある会社は、株式のリターンが大きく売上の伸び率も高い
働きがいのある会社は株式のリターンが大きい
働きがいと会社の業績はどのような関係にあるのでしょうか?
株価の変動においては次のことがわかっています。
GPTW社はフォーチュン誌と共同でアメリカの「働きがいのある会社」ランキングを発表していますが、その上位100社は株式への投資累積リターンが市場平均の約3倍でした。
また日本においても同様の調査結果が出ています。
日本2010年版「働きがいのある会社」にランキングされた会社のうち上場10社に等金額を株式投資したところ、7年後の2017年3月末時点でリターンは172.6%となりました(同時期の日経平均は70.5%、TOPIXは54.5%)。
働きがいのある会社は売上の伸び率が高い
直接的な業績である売上においても、働きがいのある会社は良い結果を出しています。
日本2018年版「働きがいのある会社」に参加した会社のうち、ランキングに入った会社(92社)と、ランキングに入らなかった会社(106社)において「売上の対前年伸び率(2016年度から2017年度)」を比較したところ、前者は33.9%、後者は12.0%と20%以上の差が見られました。
業績と働きがいとどちらが先なのか?卵が先か鶏が先か
これらの結果は何を示しているのでしょうか?
働きがいがあるから業績が上がったのか、業績が上がっている状況だから働きがいがあるのか。果たして卵が先なのでしょうか、それとも鶏が先なのでしょうか。
その因果関係までは調査結果からは判断できません。
しかしひとつ言えることがあります。業績も働きがいも(卵も鶏も)どちらも大切にしていかなければ、それらが生まれ続ける連鎖は途切れてしまうだろう、ということです。