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2019.01.28 COLUMN

熱量の高い人材が何かを生み出す?〜オタク気質採用のススメ〜

突然ですが、皆さんは「◯◯オタク」と聞いて何を思い浮かべますでしょうか。

・鉄道

・アニメ

・健康

などなど、様々なものが出てくるのではないかと思います。実は私も、自他ともに認める「鉄道オタク」です。

▲鉄道マニアに人気のイベントが、普段は出入りできない車両基地の一般公開。写真は、西鉄(西日本鉄道)の「にしてつ電車まつり」の様子です。私もほぼ毎年繰り出しております(2018.10.14 西鉄筑紫車両基地にて撮影)

「オタク」は一つのことを掘り下げられる

「オタク」と聞くと、内にこもりがちで根暗なイメージがあると思いますが、その知識量や熱量たるやすさまじいものがあります。

よくよく考えてみると、「◯◯評論家」(例:政治評論家、自動車評論家など)と呼ばれる人たちも、その分野に詳しい、精通しているという意味においては、「オタク」といっても差し支えないでしょう。同じ趣味を何十年続けているという人も、多数います。

そんな「オタク」を、採用に活用しない手はない、と思うのです。

キャリアコンサルタントの小寺良治氏は、こう述べています。

すごいものを生み出す可能性を秘めたオタクたち

「新入社員たちを数班に分けて合宿を行なった際、見るからにオタクばかりのメンバーが集まった班があり、誰もが『このチームはダメだろう』と思った。しかし、“新商品のプロモーション戦略を考えてプレゼンする”などの課題をいざ与えてみると、その班はすべてにおいて好成績を叩き出したんです」(2014年5月15日付「週プレNEWS」の記事より)

これは「オタク」が持つ気質が生み出した産物といえるのではないでしょうか。

私が「鉄道オタク」だから言えるのですが、オタクは総じて情報収集能力が高いです。素人目からすると、「なんでそんなことまで知っているの?」「ひょっとして、その企業の関係者の方ですか?」と言われることもしばしばあります。

そして、何かについて語り合うときは、ときに白熱して喧嘩っぽくなることもあります。でも、向かっているベクトルや向けられている対象への愛情は、何ら変わることはありません。

たまに、「オタク」のことを嫌い、バッサリと切り捨てる企業もあるようですが、ちょっと立ち止まって考えてみてはいかがでしょうか。こうした「オタク」たちの気質を上手く活かすと、思いもよらない新たなビジネスの展開につながってくる可能性が高いのではないかと思うのです。

「いつやるか?今でしょう!」のCMで有名な、予備校講師の林修氏も、テレビ番組の中でこう述べているようです。

知り合いの超有名企業の採用担当者が「今はシュッとした優等生よりも、オタク気質を持った学生を採用する」と明言していた(2018年12月9日付「キャリコネニュース」より)

いわゆるゼネラリストタイプも必要でしょうが、こうしたオタク気質を持った人材も、自社の貴重な戦力になる可能性を秘めているのではないでしょうか。面接の中で「趣味での何でも構いません。何か熱中しているものはありますか?」と聞いてみるのもいいかもしれません。

今週もお読みいただき、ありがとうございました。また来週、お目にかかりましょう。